音読授業を創る そのA面とB面と    05・10・7記   
  



「かぼちゃのつるが」の音読授業をデザインする



                      
●「かぼちゃのつるが」(原田直友)の掲載教科書……旧光村4、旧学図4




           かぼちゃのつるが
                   原田直友

          かぼちゃのつるが
          はい上がり
          はい上がり
          葉をひろげ
          葉をひろげ
          はい上がり
          葉をひろげ
          細い先は
          竹をしっかりにぎって
          屋根の上に
          はい上がり
          短くなった竹の上に
          はい上がり
          小さなその先たんは
          いっせいに
          赤子のような手を開いて
          ああ 今
          空をつかもうとしている

                    

            
作者について


  1923年、山口県生まれ。山口師範卒。
  師範卒後上京、教師を勤めるかたわら詩作に励む。旧制中学のころより
詩を書き始め、大人の詩を書いていたが、30歳をすぎたころから子どもの
ための詩の大切さを痛感、少年詩に専念するようになる。
  小中学校の教師をしながら詩の創作に励み、羽曾部忠らと、子どもと詩
文学会を創設。季刊『ぎんやんま』を発刊し、多くの参加者を得た。日本児
童文学者協会会員、「子どもと詩」文学会、日本詩人会会員。
  日常のささやかな情景や身近にある自然を、素朴なつ愛情深くうたいあ
げ、親しみやすい詩が多い。


           
現物を見せたい


  子どもたちは、かぼちゃのつるの先端が上へ上へとぐんぐん伸び上がっ
ている姿を現物で目にしたことがあるでしょうか。直接に見た、見ていない
で、この詩の分かり方がぜんぜん違ってきます。ぜひ見せたいです。見せる
べきでしょう。農山村の子どもたちはいつも目にしているでしょうが、都会
の子どもたちは目にする機会があるとは言えません。
  ぜひ、住まいの近くに畑があるのでしたら、その場所を紹介し、事前に
見ておくようにしたいものです。農山村では、畑とは限らず、家や小屋の軒
下に棚を作り、そこのかぼちゃの蔓をはわせていることもあります。
  直接に現物を見ることができなければ、植物図鑑や写真でもよいでしょ
う。ヘチマ、きゅうり、あさがおなどの蔓も似たような生態を示します。ど
のようにつるは伸び上がっているか、その様子をイメージさせたい。つるの
先端がぐんぐん伸び上がって、微風にそよいで伸び上がっているけなげな様
子を、ぜひ現物がだめなら、へちま、きゅうり、あさがおなどで「先端の様
子はどうだったかな」を語り合って、それを土台にこの詩の授業を進めてい
きたいものです。


          
 アクセントの違い  



  まず、かぼちゃの「蔓」と、鳥の「鶴」とのアクセントの違いを指導し
ましょう。
  地域によってアクセントが共通語アクセントでないところもあります。
共通語のアクセントはこうなっている、ということを指導しましょう。
  共通語のアクセントはこうです。
  「蔓」は「ツ」が低く、「ル」が高くなります。「鶴」は「ツ」が高
く、「ル」が低くなります。二つのアクセントの違いに気づかせ、幾度か実
際に口で言わせてみましょう。


          
 主述の照応を意識して


  まず題名について話し合います。
  題名は「かぼちゃのつる」でなく、「かぼちゃのつるが」です。主格助
詞「が」がついています。ふたつはどう違うか、話し合わせてみましょう。
  「かぼちゃのつるが」は主語部分です。どうしたの、という述語部分が
次につづきます。

「かぼちゃのつるが」(主語)、どうしたのか?
   一つの主語(「かぼちゃのつるが」)の下に幾つかの述語がぶら下が
っています。
  主語「かぼちゃのつるが」は、「はい上がり」が三つ、「葉をひろげ」
が三つ接続しています。単なる接続ではありません。「はい上がり、葉
をひろげ」の動作状態の述語部分が、その順番で「はい上がり」、さらに上
に「はい上がり」です。「葉をひろげ」、次にさらに勢いよく「葉をひろ
げ」です。そしてまた、さらに上へ「はい上がり、次にさらに「葉をひろ
げ」です。力強さ、ダイナミックさが立体的に、力動的に、たたみかけてい
ます。声量の力強さが増幅しているように音声表現していかなければなりま
せん。

  かぼちゃのつるの「細い先は」(主語)、どうしたのか?
  細いつるで「竹をしっかりにぎって」です。その状態で「屋根の上に
(まで高く高く)はい上がり」です。支柱である竹の棒が途切れたその上に
まで「はい上がり」です。なんという生命力の力強さでしょう。「細い先」
のけなげな生命力の力強さでしょう。
   かぼちゃのつるの「小さなその先たんは」(主語)、どうしたの?
  「いっせいに」です。先たんは、一本や二本ではありません。幾本も
幾本もです。「まるで赤子のような(ちいさな、かわいい、かぼそい)手を
ひらいて」「ああ、今、空をつかもうとしている。」です。細い蔓の先端が
上へ上へと伸び上がり、風で左右にそよいでいる、それが幾本も幾本もで
す。そうした力強くもあり、けなげな様子・姿を目に浮かべ、それら様子を
感動をもって音声に表現できたらいいですね。
  これら事実(生態)を、詩文に導かれ、現物のありさまと重ねながら、
ありありとイメージすることが重要で、こうして感動をもって音声に表現す
ることができるようになります。


           
個読での音声表現


  この詩の音声表現においては、かぼちゃの蔓がぐんぐんと上へ上へと伸
びていく力強く、力動的な姿が声に表れるように音声表現に伸び上がる力動
性と力強さが必要です。
  まず、「かぼちゃのつるが」(題名)をはっきりと歯切れよく発音し、
何のことについてかの話題(主題)をはっきりと音声で目立つように声で提
示します。
  「かぼちゃのつる」は、どうしたのか、こうなって、次にこうなっ
て………と、次々に変化していく様子をたたみかけ、おいかける音調で声に
表して音声表現していきたいものです。
  上へ上へと伸びていく力強さを声に出していきたいです。かぼちゃが生
き生きと力強く生長していく、その生命力に対する驚嘆と感嘆を音声に出し
ていきたいものです。
  「はい上がり」「葉をひろげ」の繰り返される同じ言葉を、同じレベル
の語勢で声にしては、力強さが逆に減じてしまいます。最初の「はい上が
り」「葉をひろげ」より二番目の「はい上がり」「葉をひろげ」を声量大に
して、語勢を強くして音声表現していくようにします。三番目の「はい上が
り」「葉をひろげ」は、二番目のそれよりもさらに勢いこんで力強く、たた
みかけるように追いかけるようにダイナミックに音声表現していくようにし
ます。こうして反復する言葉のリズムと力強さを、音声の語勢に変化をつけ
て表現していきます。

  「細い先は」は軽く歯切れよく出します。はじめから重く、力強く出て
は、次につづく詩句が軽くなってしまいます。「細い先は」は、話題(主
題)提示をするつもりで軽く音声で表現していきます。
  「細い先」は、どうしたのか。「竹をしっかりにぎって」は力強く読
み、「屋根の上に」は軽くクリアーな音調で読み、次の「はい上がり」を
いっそう力強く読みす。「短くなった竹の上に」は軽く出て、次の「はい上
がり」を力強く読んでいきます。

  「小さなその先たんは」は、小さく、ひそやかな音調でそっと読み、次
の「いっせいに、赤子のような手をひらいて」をしだいに力強さが増してい
くようにクレシェンドに読みすすめていきます。

  「ああ、今、空をつかもうとしている。」の「ああ、今」を感動でいっ
ぱい、感嘆あふれる叫び声で表現し、その勢いが「空をつかもうとしてい
る」までつながるように音声表現していきます。「ああ、今、空をつかもう
としている」を、精一杯の力強さで音声表現します。
  「ああ」は、力強く大声で感動いっぱいにして読むのもよし、柔らかく
小さい声で感動いっぱいにして読むのもよし、どちらでもよいですが、後者
はやや高度なテクニックや熟練が必要とするでしょう。
  いろいろと音声表現の仕方について、わたしの独善的論を書いてきまし
たが、この通りでなくともちっともかまわないわけで、ひとつの参考意見と
してみなさんの音声表現の仕方の指導に役立てていただけたらと思います。


          
一つの音声指導の試み


  詩人・柴野民三さんに「まわれ まわれ かんらんしゃ」という視覚詩
(絵画詩)があります。一部分だけ抜粋引用します。

           くるん
          くるん
         くるん
        まわるよ まわるよ かんらんしゃ
         くるん
          くるん
           くるん


  斉藤了一『源じいさんの竹とんぼ』という物語文の中に次のような文章
部分があります。

     ぼくらは、手に手に竹とんぼを取ると、空に向けて、
               キリ
           キリ
       キリ
     と、飛ばしてやりました。
     深くすんだ冬の空に、いくつもいくつも飛んでいく
     竹とんぼ……それは、源じいさんのたましいのよう
     でした。

  もちろん、これらは縦書きの詩や物語文です。残念ながら、ここテキス
ト形式のウェブ・サイトでは、縦書きができません。縦書きだとして思い描
いてください。縦書きにすると、観覧車がくるりくるりと、ゆっくりと上昇
して、また、くるりくるりと、ゆっくりと下降している様子が、そして竹と
んぼがきりきりきりと上昇していく様子が、文字の配置の記述の仕方で、絵
画的に、一目で一挙に理解できます。

  これを利用して、詩「かぼちゃのつるが」の音声表現の(高・強)や
(低・弱)の音声変化、つまり語勢の強さ・弱さを記述表現したいと思いま
す。文字配置の高低を参考に詩「かぼちゃのつるが」の音声表現の指導を試
みることができるでしょう。黒板に縦書きで書いて、それを見て、語勢の上
昇と下降、強弱変化をつけて音声表現する指導をしましょう。
  下記の音声表現の仕方は、一つの参考でしかありません。自由な変更が
あって当然です。下記は、わたしが上述した音声表現の仕方とは若干、違っ
ています。上述してから、何度か音読を試みているうちに変更したくなりま
した。こういうことも当然あるのです。縦書きと思って、読んでください。


            かぼちゃのつるが
           はい上がり
          はい上がり

            葉をひろげ
          葉をひろげ
            はい上がり
          葉をひろげ

            細い先は
             竹を
           しっかりにぎって
          屋根の上に
         はい上がり
            短くなった
           竹の上に
         はい上がり
            小さなその先たんは
         いっせいに
        赤子のような手を開いて
           ああ 
          今
         空を
        つかもうとしている


           
群読での音声表現


  群読とは、一人ないし複数の人数をとりまぜて読み、文章内容の音声の
表現効果を高めるための一つの方法です。読み手の人数をさまざまに変化さ
せて、読み手一人の音声ではとうてい出せないような力強さ、力動感、立体
感を美的に音声表現する仕方です。
  この詩は、ぐんぐんと上へ上へと伸びていくかぼちゃのつるを音声で表
現するには、一人の個読よりは複数読みを取り入れた群読の音声表現が効果
的に文章内容が音声に出るでしょう。声をしだいに一人から二人、三人、四
人……と複数の人数を重ねていくことで、つるがぐんぐんと伸び上がってい
く力動感や力強さが音声に表現できるでしょう。

  群読では、台本作りがとても重要です。どのように台本を作るかによっ
て音声の表現効果が違ってくるからです。

  群読は、一人読みのリードの読み声がとても大切です。一人のリードの
音声表現が美しくあることがとても重要です。そのリード読みに重なる集団
読み(群読)では種々の色合いの表現効果をつけて音声表現していき、変化
をつけていくようにします。つまり、一人読みと群読との対比的な重量感の
違いの声の進行、その表現効果の違いが群読表現を美的に立体的に音声表現
することになるわけです。

  次に、わたしの群読台本を書きます。この台本作りで配慮した事柄も
簡単に書きます。
  「女1」とは、女子1名が読む、ということです。「女4、男6」と
は、女子4名、男子6名が同時に(一緒に)読む、ということです。
  女1は、群読読みでのリードの読み声です。ナレーターまたは進行役の
ような役目をしていると言ってもよいでしょう。群読に適している作品は、
小説的作品よりは物語的作品であることはもちろんです。視点論で言えば、
一人称よりか、三人称主観、それよりか三人称客観、それよりか全知の視点
の作品の方が群読には適しています。
  リード読みは、物語作品のストーリー全体を物語っていく基軸・底板と
なって牽引していく貫通線となる基底の読み声です。その読み声は、よく響
く、よく通る、澄んだ声の持ち主が適しています。全体が同一人物でなけれ
ばならないとは限りませんが、リードの読み声があまりにも声質が違いすぎ
ると、群読全体をリードしていく牽引力となる声質がばらばらになり群読全
体の音声表現にまとまりがなくなってしまいます。リード読みの読み手を幾
人かに分担して音声表現する場合は、リードの読み手たちの全体の声質のバ
ランス・統一性を保つことがとても重要です。
  断っておきますが、台本は一つの目安にしかすぎません。そのクラスの
子どもたちの集団の読み声の性質、声量、音調、重量感などによって、台本
の人数を臨機応変にどしどし変えていっていいのです。変わっていくのが当
然です。市販本の群読台本を利用する場合も同じことです。既成の台本は、
一つの目安や参考にして、指導者の作品解釈や学級児童たちの読み声の実態
・音声表現の現れ方によって台本を臨機応変に変えていっていいのです。逆
に、台本はそのまま変更しないで、児童の読み手を変更していく場合も当然
にあります。
  台本の臨機応変の変更は、次のような場合が考えられます。
 ・その作品をどう読みとったか、どう解釈したか。それら解釈をどう音声
  で表現していこうとしているか。
 ・指導者の解釈と既成台本の解釈とその音声表現の仕方とに相違がある。
  指導者が音声でイメージした作品内容と既成台本との音声の表現意図と
  に相違がある。
 ・指導者の解釈が学級児童の群読の読み声にうまく合致して達成されてい
  るか。どの文章個所の読み声部分が不満か・満足か。
 ・現われでた集団読み声の音調や声調はどうで、それを指導者がどう変更
  を加えて最良の音声表現にもっていこう・指導しようとしているか。
など、これら教師の指導意図によって実際の群読指導はいろいろと変更が加
えられ、既成台本の臨機な修正(調整)も加えられていくことになります。



   女5       かぼちゃのつるが

   女5                原田  直友


   女1     かぼちゃのつるが
   女5     はい上がり
   女4、男6  はい上がり
   女1     葉をひろげ
   男4     葉をひろげ
   女1     はい上がり
   男4     葉をひろげ
   女1     細い先は
   女1     竹をしっかりにぎって
   女1     屋根の上に
   男4     はい上がり
   女1     小さなその先たんは
   女1     いっせいに
   女1     赤子のような手を開いて
   男6     ああ 今
   男6     空をつかもうとしている



        
この台本作りで配慮したこと



  「はい上がり」「葉をひろげ」の詩句は、読み声の重なりに工夫をしま
した。複数の読み声に、たたみかけ、追いかけるような、力強さと動きの変
化が音声表現に現われでるようにと配慮しました。そのことを頭に置いて人
数配分をしました。

  最後の「いっせいに赤子のような手を開いて、ああ、今、空をつかもう
としている」は最後のしめをダイナミックな最大の語勢と盛り上がりの音声
表現で終えたいと考えました。人数を増やしました。実際の音声表現でもっ
とも気を使いたいところです。
  支柱の竹の棒からはみだした細い蔓が風に吹かれて小さくゆれながらも
上へ上へと伸びようとして頑張って上がっている細い先端の様子を「ああ、
今」という感嘆と驚嘆の叫び声で表現したいものです。そのリード音調をも
とにして「空をつかもうとしている」まで、赤子のような細い蔓の力強い意
志に観察者が深く感じ入って、ぐっときている、感極まって感動いっぱいに
なっている気持ちをこめて音声表現したいものです。詩内容に合致した群読
の音調・声調の音声表現に気をつかいたいです。

  読み声は、そのクラスの誰が読むか、誰と誰を組み合わせて重ね読みを
するか、かれらの組み合わさった声調はどんなか、などによってみな違って
きます。上述の台本は机上のプランですから、当然に実際の人数配分は増や
したり減らしたりしながら、個々の学級の声の出方の実態にあわせて変えて
いくようにします。肝要なことは、詩内容をどう解釈し、その解釈をどう音
声表現していくか、です。

  群読指導も表現よみ指導と同じです。単なる文字ずらを音声にするので
はありません。作品のもつイメージ・気分・雰囲気・情緒を音声にするので
す。文字を追うのではなく、作品内容・事柄・風景を追って音声にすること
です。個人や集団の読み癖や調子で読むのではなく、自分(集団)の解釈内
容を音声にし、際立てるところは立て、抑えるところは抑え、読み手の身体
まるごとの響いた音声表現で表出させていくことです。要は意味内容(表象
と感情)を音声表現することが重要なのです。
  それにはまず意味のくくりで切って読むことが基本です。くくりが生き
てくると、リズムが出てきます。くくりがリズムを作っていきます。くくり
の流れとまとまりと勢い、語勢、全体の力動的なリズムに気を使って音声表
現していくようにします。

  台本は絶対視してはいけません。学級児童たちの読み手の声量、声質、
硬軟、強弱、音声表情の違いによって、あらわれでる群読の読み声はみな
違ってきます。組み合わせ児童のグループによって読み声はみな違ってきま
す。テープに録音して、再生を学級児童に聞かせ、ここは人数をこう変えた
方がいい、こんな音調・声調に変えて読んだほうがいい、などとみんなで合
評をしながら音声表現の仕方の学習をしていきましょう。こうしてよりよい
音声表現に修正していくようにします。幾度かの変更を加えて、一番ぴった
りした群読の読み声を学級全員で探り、作り上げていくようにします。
  こうした学習をすることによって児童たちの美的な言語の音声感覚がぐ
んと伸びていくようになります。こうして音声の言語感覚力、つまり肥えた
耳を作り上げていくようにします。こうして美しい日本語の音声への美的感
覚を身につけていくようにします。


          
わたしの実践記録の紹介

  本ホームページの第18章第2節「読み声例2・かぼちゃのつるが」録
音に耳を傾けてみよう。荒木学級児童の群読の読み声を聞くことができます。
  群読の台本は、わたしが小学二年生を担任したときに作成し、この台
本で群読指導したときのものです。そのときのテープ録音です。
  このときの「かぼちゃのつるが」の学級児童たちのテープ録音を、今、
聞きなおしてみて、次のような感想を持ちました。
  「お互いみんなの声を聞き合い、それに自分の声がとけこむように調和
させつつ表現効果を高めよう、溶け合わせようとする意識に欠けているとこ
ろがあるなあ、児童たちは自分ひとりでがんばりすぎているところがあるな
あ、小学二年生の段階ではしかたのないことなのかなあ、いや指導すればで
きることだ。
 こうした反省をすること多く、アラはいろいろ見えるが、全体としてはた
いへん立派な読み声で、小学二年生にしては上出来である。声がのびのびと
出ていて、楽しんで読んでいるところがいい。声量に力強さがある、声に芯
がある、最近よく言われる児童たちの声量の脆弱さはみられない。声に芯が
あるとはとてもいいことだ。」などど自画自賛、指導者がわれひとりで、
がっかりしたり、悦に入って評価したりで、複雑な思いです。


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